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cTraderでスクリプトを作る【サンプル:AutoFibonacci】

2020年12月24日

cTraderでもスクリプトは作れる

MT4ではインジケーター、EAの他にスクリプトというプログラムを作成することができます。スクリプトは実行したら特定の処理を行い、すぐに停止するというタイプのプログラムです。

cTraderではインジケーターとcBotしか作ることができず、一見スクリプトは作れないかのように見えますが、同じ機能のものはcTraderでも簡単に作成できます。

 

cBotとして作成すればいい

cBotを新規作成して、処理内容をOnStart()内に書き込んで、最後にStop()を呼び出してあげればもうできあがりです。(実際はStop()を呼ばなくても、OnBar()やOnTick()が空っぽであれば自動で止まるようですが、一応Stop()で止めておいた方が安心でしょう。)

cBotとして作るため、外部パラメータを持たせることも可能です。MT4でも同じようにEAとして作ることでパラメータを持たせることはできますが、MT4の場合は実行の度にパラメータ画面が表示されてしまうため、ちょっとしたスクリプトでは使い勝手が悪いのです。

 

使い方

普通のcBotと同じです。チャート左側ツールバーのアイコンから選んであらかじめパラメータを設定して、チャート上に配置します。実行したいときは右下スクリプト(cBot)名の▶ボタンを押すだけです。

cTraderの場合は、あらかじめパラメータ設定までしたcBotをいくつもチャート上に配置しておき、必要に応じて起動させることができるため、スクリプト実行とも相性がいいです。

特にパラメータ付きスクリプトの使い勝手なら、MT4よりもcTraderの方が優れていると言えるのではないでしょうか。

 

 

実際に作ってみよう

サンプル:AutoFibonacci

せっかくなので、ある程度使えそうなスクリプトを一つ作ってみましょう。

実行するとチャート上に自動的にフィボナッチリトレースメントを作成してくれるスクリプトです。

フィボナッチリトレースメントには基準点となる最高値、最安値が必要なので、どの期間で最高値最安値を探すかはパラメータで設定できるようにしておきます。

[Parameter(DefaultValue = 25)]
public int Period { get; set; }

最初からあるParameter部分を上記のように変更するだけです。Defaultは好きな値を入れてください。

次にOnStart()内に処理部分を書いていきます。

// --- 対象期間のbarsを抽出して最高値、最安値のインデックスを求める
var bars = Bars.Skip(Bars.Count - Period).ToArray();
var highestIndex = bars.Select((bar, index) => Tuple.Create(index, bar.High)).OrderByDescending(t => t.Item2).First().Item1;
var lowestIndex = bars.Select((bar, index) => Tuple.Create(index, bar.Low)).OrderBy(t => t.Item2).First().Item1;

LINQという機能を使ってるため、知らないとわかりにくいかもしれません。

まず2行目では全部のBarから最初の部分をスキップさせてPeriod本だけのBarを取り出して、bars名前をつけた配列にしました。
3行目では最高値のbars内のインデックスを求めてます。barsからインデックスと高値の組み合わせを、高値の大きい順に並び替えて、一番最初の要素のインデックスを取り出してます。4行目も最安値のインデックスも同様に取り出しています。
LINQを知らず、よくわからなければ、ここはとりあえずそーゆーもんだと思っておいてください。

続いて、フィボナッチリトレースメントを描くための始点と終点を設定します。

// --- フィボナッチリトレースメントの始点と終点を決める
double y1, y2;
DateTime t1, t2;
if(highestIndex < lowestIndex) {
    y1 = bars[highestIndex].High;
    t1 = bars[highestIndex].OpenTime;
    y2 = bars[lowestIndex].Low;
    t2 = bars[lowestIndex].OpenTime;
} else {
    y1 = bars[lowestIndex].Low;
    t1 = bars[lowestIndex].OpenTime;
    y2 = bars[highestIndex].High;
    t2 = bars[highestIndex].OpenTime;
}

ここはわかりやすいですよね。最高値と最安値のどちらが先に来るかにより、始点と終点が入れ替わるため、場合分けして始点(t1,y1)と終点(t2,y2)を設定してます。

あとは描くだけ。

// --- フィボナッチリトレースメント描いて、表示レベルを調整し、編集可能にして終了
var ff = Chart.DrawFibonacciRetracement(Guid.NewGuid().ToString(), t1, y1, t2, y2, Color.Yellow);
var visibleLevels = new double[] { 0, 38.2, 50.0, 61.8, 100 };
foreach (var level in ff.FibonacciLevels) level.IsVisible = visibleLevels.Contains(level.PercentLevel);
ff.IsInteractive = true;
Stop();

2行目のDrawFibonacciRetracementで描く際の名前は他とかぶらないようにGuidを取得して文字列化して使ってます。とりあえずかぶらない文字列が欲しいときはGuid.NewGuid().ToString()と覚えてしまっていいです。色は適当に黄色にしてますが好きに変えてください。

描いた後は、3,4行目でレベル表示の調整をしてあります。デフォルトだとやたらと線が表示されてみにくいので。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、ChartFibonacciRetracementの持つFibonacciLevelsのうち、上記visibleLevels配列に値が含まれてるものだけ、IsVisibleをtrueにする、という処理をしています。(→参考:FibonacciLevel
見える線を変更したい場合はvisibleLevels内の数値を編集してください。(ここに指定できるのはあらかじめ設定してある数値に限ります。チャート上のフィボナッチリトレースメントを右クリックで確認できます。)

5行目は今描いたフィボナッチリトレースメントをマウスで編集可能にしています。この1行がないと、cBot停止と同時に描いたものが消えるため、見かけ上なにも起きません。

6行目でcBotを止めて終了です。

 

コード全体

using System;
using System.Linq;
using cAlgo.API;
using cAlgo.API.Indicators;
using cAlgo.API.Internals;
using cAlgo.Indicators;

namespace cAlgo.Robots
{
    [Robot(TimeZone = TimeZones.UTC, AccessRights = AccessRights.None)]
    public class AutoFibonacci : Robot
    {
        [Parameter(DefaultValue = 25)]
        public int Period { get; set; }

        protected override void OnStart()
        {
            // --- 対象期間のbarsを抽出して最高値、最安値のインデックスを求める
            var bars = Bars.Skip(Bars.Count - Period).ToArray();
            var highestIndex = bars.Select((bar, index) => Tuple.Create(index, bar.High)).OrderByDescending(t => t.Item2).First().Item1;
            var lowestIndex = bars.Select((bar, index) => Tuple.Create(index, bar.Low)).OrderBy(t => t.Item2).First().Item1;

            // --- フィボナッチリトレースメントの始点と終点を決める
            double y1, y2;
            DateTime t1, t2;
            if(highestIndex < lowestIndex) {
                y1 = bars[highestIndex].High;
                t1 = bars[highestIndex].OpenTime;
                y2 = bars[lowestIndex].Low;
                t2 = bars[lowestIndex].OpenTime;
            } else {
                y1 = bars[lowestIndex].Low;
                t1 = bars[lowestIndex].OpenTime;
                y2 = bars[highestIndex].High;
                t2 = bars[highestIndex].OpenTime;
            }

            // --- フィボナッチリトレースメント描いて、表示レベルを調整し、編集可能にして終了
            var ff = Chart.DrawFibonacciRetracement(Guid.NewGuid().ToString(), t1, y1, t2, y2, Color.Yellow);
            var visibleLevels = new double[] { 0, 38.2, 50.0, 61.8, 100 };
            foreach (var level in ff.FibonacciLevels) level.IsVisible = visibleLevels.Contains(level.PercentLevel);
            ff.IsInteractive = true;
            Stop();
        }

        protected override void OnTick()
        {
            // Put your core logic here
        }

        protected override void OnStop()
        {
            // Put your deinitialization logic here
        }
    }
}

テンプレートで出力されてるOnTick()など余計な部分は消してもかまわないのですが、今後機能拡張することも考えて残しておきます。

一応algoファイルもあげておきます。

 

 

あとはご自由に

自分で作っておけば、思い立ったときに好きなように機能を変えることもできます。

例えばチャート上に見えてる期間で自動的にPeriodを設定するとか、フィボナッチエクスパンジョンも同時に書くとか、Stop()で止めずに、起動しっぱなしで自動的にリトレースメントを更新していくようにするとか。

自由に編集して、自分仕様のプログラムを作ってみてください。

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